ある日のMOORIT WORK ROOMで
ディスプレイをあれこれ試しているときに、「Vネックのカーディガンキット」の作品見本に小さな穴を発見しました。
▲そでにちいさな穴を発見
いつもならその場でささっと修理しておしまい、なのですが、きょうは作業の様子を紹介してみようと思います。
▲撮影したり、いろいろな場所で展示したり、店舗間を移動したり
作品見本にもときには穴やほつれができてしまうこともあります
余った糸を活用して
ところで、お客さまとの会話のなかで「作品を編んだ後に余った糸はどのように活用したらいいかしら」と話題になることがあります。
お気に入りのニットが完成したら、「お直し用」として少量糸を保管しておくのもおすすめです。
▲ちいさな修理なら「糸始末の残り」くらいで足りてしまうことがほとんど
万が一の場合はスワッチを解いて利用するのもいいかもしれません
ちいさなほつれや穴を見つけたとき、同じ糸があると目立たずニットを修理することができます。
こちらは、裾を編み直したセーター。
花の植え替えをしているときに、植木で裾をひっかけ派手にほつれてしまい……
残しておいた糸があったので、リブを編み直しました。
▲不注意でショックでしたが、修理しながら7年ほど愛用しています
もちろん、カラフルに別糸をつかってダーニングしたり、補強しながら刺しゅうをする「ビジブルメンディング」も素敵。
お直しも楽しみながら、好みの方法でニットを大切にしてきたいですね。
穴を直していきましょう
ほつれた部分の穴を、メリヤスはぎの要領でふさいでいきましょう。
必要なのは、とじ針とほんの少しの毛糸。
今回は作品見本ということもあり、使用糸のあまりを使って修理します。
▲土台にダーニングマッシュルームを使いましたが、今回の方法はなくてもよさそうでした
ほつれから数目手前の下の段から糸を引き出して……
ほつれの上の段の目と、メリヤスはぎの要領で目をつくりながら穴をふさぎます
ほつれ部分から数目さきまでメリヤスはぎをします
裏に返して、はいだ目の大きさを針先で整え、糸始末して完了です
お気に入りのニットを長く着るために
作品例の「Vネックセーター」はとじ・はぎが少ないプロジェクトなのですが、今回のお直しに大活躍だったのが「メリヤスはぎ」の技法。
基本テクニックがお直しにも応用できるのが、編み物の面白いところですよね。
そのためにも、ニットを着るとき・しまうときや、毛玉をとるときは穴あきやほつれなど、編地をチェックしてみてください。
ちいさなものなら、今回のように気軽に修理することができます。
虫食いかな?と思っても、そのままお洗濯してしまうと穴が広がってしまうことも。あわてず、処置をしてからお洗濯したほうが安心です。
カシミア&ウールのシンプルで着心地のよいカーディガン、おすすめです。
作品見本の「Vネックのカーディガンキット」はこちらから