桜のつぼみが膨らんでくると、そろそろ秋冬のあたたかなニットたちをしまう頃ですね。
時間をかけて編んだ大切なニットを来シーズンも気持ちよく着るために、ムーリットでおなじみのウール用洗剤「ユーカラン」を使ってお手入れをしてみましょう。
ユーカランは、配合されているラノリン(羊毛脂)が天然の柔軟剤効果を発揮、静電気をおさえ、シワを防いでくれます。ウールのニットなら、すすぎ要らずでお洗濯も簡単。ナチュラルな香りにもほっと心がほぐれます。
▲香りは4種類あります
こちらの赤いカーディガンをお洗濯します。5年前に編んだもので、お手入れしながら毎年着続けているニットです。
お洗濯の前に
まずはほころびや糸のほつれをチェック。糸端がでてきてしまっていたら、始末しておきます。
手で軽くはたくなどでして、編地に入り込んだホコリを落としてあげましょう。
毛玉を発見したら、持ち上げてよく切れるハサミでカットします。
編地を傷つけないように慎重に……
その他、お洗濯できない素材のボタンや飾りがついていたら、外しておきます。
いよいよお洗濯です
たらいや洗面器などにに水を張り、ユーカランを入れます。水4リットルあたりユーカラン5ml(小さじ1杯)が適量です。
水の温度差が大きいと縮絨(フエルト化)の原因になるので、洗いからすすぎまで一定の温度の水(30度以下のぬるま湯または水)で行います。
ニットがしっかりと洗剤液が行き渡るように、15分ほどつけ置きします。
ユーカランはすすぎ不要ですが、すすぎをする場合は水を替えて数分つけてから優しく押して水気を切ります。これを1~2回繰り返します。
▲強く押したり、こすらないようにしましょう
脱水をして乾かしましょう
きっちりとたたんで、洗濯ネットに入れて軽く脱水をかけます。バスタオルにくるんで水分をとってもOKです。
平らな場所でかたちを整えて干しましょう。ハンガーなどにかけて干すと、水分の重みで伸びてしまうこともあるので注意してください。
▲ショールなどブロッキング仕上げが必要なものはこのときに行います。
きれいをキープして収納を
完全に乾いたら、「シワ・虫・湿気」に気を付けて収納しましょう。
1.シワがつかないように
シワをのばしてきれいにたたんで収納を。ぎゅうぎゅうに詰め込んだり、圧縮袋などでぺったんこにしてしまうと、跡がついたり風合いがそこなわれてしまうこともあるので✖。
2.防虫剤と一緒に
虫食い対策に防虫剤をセット。収納環境にあわせて、不織布の袋やケースに入れるなど、ほこりがつかない工夫をするのもきれいに保管するポイントです
服の間に紙をはさんでたたむと湿気防止になります。
今回はユーカランを使いましたが、ウールが洗えるおしゃれ着洗い用の“中性洗剤”を使用しても。その場合は、すすぎをおこなってください。
中性洗剤よりも洗浄力の高い“弱アルカリ性”の洗剤は、ウールを傷める原因になるのでおすすめしません。
特殊な素材の糸で編んだニットは糸のラベルを、既製品のニットは洗濯表示の確認をあらかじめしておきましょう。
すこし手間はかかりますが、お手入れをしっかりすればニットは長持ち。
つぎの冬もお気に入りと一緒にすごしましょう。