メリノウールとカシミアをブレンドしたROWAN「カシミアツイード」で編む、Vネックカーディガンのキット。
とじ・はぎを極力なくし、シームレスで編むことができるセットインスリーブのカーディガンです。
きょうは、身頃と袖をジョイントさせる箇所と、袖山部分の編み方をご紹介します。
特殊な技法かな?と思われるかもしれませんが、棒針編みの基本の技法を応用しています。
1.身頃と袖をジョイントさせる
このカーディガンは、身頃は前後一緒に袖下まで一気に編み進めます。
袖は輪で、同じものをふたつ編みます。
長めの輪針に、身頃と袖の目を順番に移します。
このとき、袖と身頃の境目にスティッチマーカーを入れます。
準備ができたら、ジョイント段のスタートです。
右前身頃の最後の目と袖の最初の目を左上2目一度で編みます。
編んだ目の、2目が重なった部分にマーカーをつけておきます。
そのまま、袖を最後まで編んでから、先ほどマーカーでしるしをつけた部分に、新しく目を編みつけます。
▲袖を最後まで編んだところ
▲しるしをつけた部分に目を編みつけます
“ひとつの輪っかに上下から目を編み入れる”イメージです。
これで、袖と身頃がしっかりとつながりました。
左側の袖・身頃も同様に編んだら、ジョイント段の完了です。
そのまま編み図の通り、袖山(肩)の部分まで進めます。
2.袖山(肩)部分 袖の目を取り込みながら編む
「目を取り込みながら編む」というのが複雑そうに聞こえるかもしれませんが、袖と身頃の目を二目一度でつなげていきます。
まずは、右の前身頃です。編み方説明にある通り、指定の目以外は休めておきます。
右前身頃の最後の目と袖の最初の目を左上2目一度で編みます。
▲右前身頃と袖の境目まできました
▲2目一度でつなげます
すぐに編地を返して、最初の目をすべり目して裏の段を編んでいきます。
指定の段数を編み終えたら、糸はつけたまま目を休めておきます。
同じ要領で、後ろ身頃と袖/左前身頃と袖を目を取り込みながら編みます。
このあとは、肩の目は引き抜きはぎで仕上げます。
後ろえりは、後ろ身頃の目を取り込みながら、前立てを続けて編んでいきます。
見た目よりもずっとやわらかで、しなやかな編み地になる「カシミアツイード」。
せっかくならとじ代の厚みやゴロつきのないスムースな着心地にしたいと、「編む」技法を駆使したパターンにしました。
編み図をアレンジして、各パーツを個別に編んで「とじ・はぎ」でつなげて、よりオーソドックスな印象の手編みカーディガンに仕上げてもいいかもしれません。
みなさまのお気に入りのカーディガンになりますように……