ムーリットには欠かすことのできない「マノス デル ウルグアイ」について、
また手づくり糸ならではの使い方のTIPSもご紹介します。
■羊毛産業の盛んなウルグアイ
ウルグアイ東方共和国は南米に位置する、日本の面積の約半分ほどのちいさな国。ゆるやかな丘陵が続き、緑豊かな美しい風景は「南米の庭園」ともいわれています。
年間を通じて気候もおだやか。豊富な水資源もあることから国土の8割ほどが農地として活用されています。
放牧にも適しており、羊毛産業も盛ん。質の高い毛糸はこのような恵まれた環境からうまれています。
▲photo MANOS DEL URUGUAY
■女性たちが自立するためのグループがはじまり
スペイン語で「ウルグアイの手」を意味する「マノス デル ウルグアイ」は、1968年からクラフトウーマンたちに仕事を提供するためにスタートした非営利の団体。
女性たちがウルグアイ産ウールを用いて、ウエアやショールなどの製品を自らの手でつくり、販売することで自立していこうと立ち上げたコーポラティブグループがはじまりです。
▲photo MANOS DEL URUGUAY
現在はオリジナルデザインのニットウェア、織物、フェルト製品のほか、ステラマッカートニーやマークジェイコブスなど、ファッションブランドのコレクションにも数多く参加しています。
■手仕事による偶然の美しさ
確かな技術と手仕事の素朴さ、やさしさが魅力のマノス デル ウルグアイ。
お鍋を使って少量ずつ糸を染める「ケトルダイ」は、色味が均一にはならず染めムラこそが美しい糸。
その染めムラもひとつとして同じものはなく「染めロット」という考え方はありません。手仕事による偶然の美しさがそのひと綛に込められています。
▲photo MANOS DEL URUGUAY
▲以前入荷したときの写真。この姿で日本にやってきます。
糸のタグにはクラフトウーマン直筆のサインが。
マノス デル ウルグアイの糸で編み物をするたびに、遠く離れたウルグアイの女性たちから大切な糸を受け継いでいる…そんな気持ちがわいてくる特別な糸たちです。
★TIPS★
染めの時期や条件などによって、同じカラーでも色味の違いが大きいことがあります。
手染めならでは、同じものはふたつとないのがこのブランドの特徴。
しかし、気になる場合はかせの違う糸を1段ごと交互に編んでいくと色の差が少なく済みます(ソリッドカラーの場合)。
また、糸の製造工程上、結び目のある糸があります。
そのまま編んで結び目を裏側に出るようにしてもいいのですが、一度結び目をほどいて段の端で糸を変えて糸始末をすると、編み地の仕上がりがきれいです。
▲マノスデルウルグアイの「グロリア」で編む「ガーンジーキャップキット」
マノス デル ウルグアイ50周年につくられたビデオです。クラフトウーマンたちの糸づくり、製品づくりへの思いが詰まっています。ぜひご覧ください。(スペイン語・英語字幕)