ただいまムーリットには、汗ばむ季節の編み物にぴったりのリネン糸を使った作品が勢揃い。
暑い日が長く続き、冬のニットシーズンを恋しく思うニッターさんもいるかもしれませんが、リネンも手編み糸として魅力たっぷりの素材です。ぜひ仲良くなって、夏の編み物をたのしみましょう。

◆リネン糸の特徴
リネンは亜麻(Flax)を原料とした繊維のことで、古代エジプトではすでに亜麻で布がつくられていたという、歴史ある素材。
短い中空の繊維が密着した構造になっており、とても硬く丈夫で、水に濡れても伸びない性質があります。
湿気や水分を吸いやすく肌離れがいいため、さっぱりと着たい夏の衣類に最適…というのも、おなじみですよね。

鉄のようにかたく、シルクのように柔らかいといわれるリネンは、使うほどに柔らかさが増してくるのが最大の魅力。
リネン糸は編んでいるときにハリを感じるかもしれませんが、編みあがってから水通しをして、使い込んでいくうちに風合いがよくなっていきます。
完成後に編地が馴染んで育っていくのは、他の素材の糸ではなかなか味わえない、リネンならではの醍醐味といえそうです。

▲MOORIT「Lithuania Linen」を試し編み。最初はハリのある編地ですが、経年変化がたのしみです
リネンのほか「麻」の種類について、リネンバードのホームページにコラムがあります。こちらの記事もぜひご覧ください(リネンバードのHPに移動します)。
◆ムーリットのリネンコレクション
ただいまムーリットで販売中の、リネン糸を使用したキットたちを紹介します。
プロジェクトによって、リネンと他の素材(コットンやポリエステルなど)とブレンドした、表情豊かな手編み糸もセレクトしています。


100%リトアニアリネンの手編み糸、MOORIT「Lithuania Linen」で編むカーディガン。身頃にはみつばちをイメージした透かし模様、袖は少し厚みのあるリブ模様と、編地にメリハリを効かせたデザインにしました。袖や前立てなどの細部や、組み立て方にこだわった、棒針編みに慣れている方におすすめの作品です。


こちらもMOORIT「Lithuania Linen」を使用したキット。ショールのように気軽に羽織ることができると好評の、夏に人気のデザインです。えりから裾に向かってトップダウン&シームレスで編むパターン。掛け目で増し目をしながら、二等辺三角形のようなかたちに編み上げます。着たときにきれいなドレープが出るのが特徴です。


夏の避暑地が似合いそうな、涼やかなレース模様のリネンストール。棒針でストール本体を編み上げたら、両端にかぎ針でリングを編み包んで縁編みをつけて仕上げます。この縁編みが程よい重りとなって、おさまりのいいまきものに。レース模様はシンプルですが、手加減に注意して編むと美しく仕上がります。
「編みぐるみリングのついたリネンストールキット」はこちらから


リネン糸で編むフィレクロシェ(かぎ針を使った方眼編み)のポシェット。リネン生地の内袋を入れることで使いやすく、編地の模様も際立ちます。糸も生地も上質なリネンをセレクトして、大人っぽい雰囲気に。スマートフォンや身のまわりのものがちょうど入る、丈夫で便利なお散歩バッグが完成します。




ウロコが並んだような地模様の、かぎ針編みのプルオーバーを編むキット。こちらもリネン&コットンのShepley Yarns「Rossalin」を使い、さっぱりと着ることのできるウエアにしました。短めの丈とドルマンスリーブで、どんなボトムスでもバランスよく着られるデザイン。前後身頃、袖など各パーツは上から裾に向かって編むパターンです。


リネンとポリエステルをブレンドした「Sock Linen」で編むソックスは、つま先から編むトウアップのパターン。ストレッチのあるリブ編みを基調に、ブレードのようなレース模様を配した可憐なデザインにしました。さっぱり&しなやかな履き心地で、冷房の効いた室内ですごすときに手放せないアイテムになりそう。
2025年8月1日より、「ブレードレースのソックスキット」は使用糸が変わりました。
【リネン】糸と【ウール】糸、お好みで選ぶことができます。詳しくはこちらから


独特のシャリ感が気持ちいい、DARUMA「リネンラミーコットン並太」で編むサマートップのキット。伸びやかなアイビーの葉や蔦を表現した模様をいれた、前あきのウエアです。ベストのように重ね着できて、真夏はさらりと1枚で着られるようデザインしました。肩から裾に向かってトップダウンに編むパターンです。
◆新作は「縁編みつきハンカチ リネンキット」


より気軽にリネンのクラフトをたのしんでもらえるキットをつくりました。
ベルギー製のリネン生地にイタリア製のリネンレース糸で縁編みをつけた、さわやかなハンカチが2枚つくれる「縁編みつきハンカチ リネンキット」です。
生地の周囲を縫って(ミシンでも手縫いでもOK)、レース針で縁編みを編みつけます。
カゴバッグの目隠しにしたり、インテリアに取り入れたり、ハンカチは正方形にこだわらず用途にあわせて長方形につくっても。
リネン糸は余裕をもった分量をセットしていますので、縁編みはお好みでアレンジすることもできます。

▲ムーリットのお道具たちもリネン生地で作ったオリジナルケース入り
★ムーリットリネンコレクション 商品ラインナップはこちらから
リネン生地でのソーイングや刺しゅうも気になる…という方は、姉妹店「リネンバード」のHPもぜひのぞいてみてください。
オンラインショップのほか、リネンについてのコラムもたくさん掲載しています。
リネンバードHPへはこちらから